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非破壊物理探査(直流比抵抗電気探査)法による地下環境の健全性確認に関する調査

1.技術概要

直流比抵抗法電気探査は大地に直流電流を流し、それにより生ずる電位差から地下の比抵抗構造を推定するものである。地層の比抵抗は、構成鉱物・内容物の種類、乾湿の状態、温度等によって支配されるので、地下の比抵抗分布から地下構造を推定することができる。
当社で扱う直流比抵抗法は、調査対象地域に配置した測点間で3次元的に数多くの測定を行うことにより、地下の状態を探査、可視化するものであり、通常3次元高密度電気探査法と呼ばれている。
特に設定した電極の組み合わせにより任意の数多くの測定をする点で有意性がある。探査結果は3次元解析により、調査地域の地下の比抵抗の分布としてカラー表示し、図示したパターンより地質構造、廃棄物(汚染物)の分布状況、地下水状況を視覚的に捉えようとするものである。
また、解析にあたっては感度適合インバージョン手法による3次元逆解析も可能である。

2.調査方法

調査は地表に等間隔で電極を並べて地中に打ち込み、各電極間と電源の備わった電気抵抗測定器間を電線で結んで通電することで、大地の電気抵抗(比抵抗値)を測定する。

  

3.調査結果例

調査結果の事例を示す。
事例1は感度適合インバージョン手法による3次元逆解析によるもので、標高別や特定のX、Y座標においてに留意すべき断面を選択して把握できる。
事例2は旧処分場における2次元解析結果である。
低比抵抗部(電気を通しやすい部位)は、廃棄物や電解質が多く存在する可能性を示すもので、低比抵抗部からの連続性を確認することで、廃棄物等の存在部位や廃棄物に起因する周辺環境への汚染の拡散場等も把握しやすい。

これらの広域的概略調査から、ピンポイントでボーリング等による掘削確認、分析によるリスク評価を行うことで、地下の状況確認ができ、環境リスク・安全性について総合的に検討し環境保全の見地で環境行政の基礎資料として役立つと考える。

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